2011.02.28 Monday
今日は歌舞伎の話題も・・・
今日は、最近観劇をした「歌舞伎」についてのお話しをいたしましょう・・・。
「歌舞伎」もここ数年、俳優の方々の認知度が上がり劇場は多くの方で賑わっております。人気のある役者さんが出演なさるとなると、チケットはたちまち入手困難に!!人気が出ることで本公演が増え、内容のよい演題が見られるので嬉しい限りですが、チケットの代金は高額になるばかり・・・のような気がします。
特に関西での公演は、東京から多くの俳優さんや裏方さんを呼ぶ形になり、何かと経費がかかるのでしょうがないのですが・・・。「番付け」(プログラムのことです、関東ではこれが「筋書き」と呼び方が変わるのです・・・)ひとつとってみても東京のほうがお安い・・・。
東京の歌舞伎座が改装されるまでの間、関西でひとつでも多くの公演に足を運ぶべく、切り詰めた生活を送るはずが・・・「イ・サン&茶母」に入れあげてしまい、なかなか全部とは行きません。そんな中、これだけははずせない!!!と購入したのは2月の大阪『松竹座』、片岡仁左衛門丈が座頭を勤めた公演で、昼の部「彦山権現誓助剱」(ひこさんごんげんちかいのすけだち)と読みます。と夜の部「盟三五大切」(かみかけてさんごたいせつ)と読みます。の二つです・・・。
ここで荒筋などのご紹介はいたしません、不親切なブログですいません。詳しくお知りになりたい方は他で調べていただくとして、この2作品は以前からある古典的なお話なのですが、今回の大きな目玉なのは2作品とも『通し狂言』だったことです!!これは片岡仁左衛門丈が、観客にわかりやすいようにとお話を整理し、演出にもこだわったことで『通し狂言』としてすばらしい作品になっていました。
歌舞伎は、過去の時代における情報番組や娯楽番組やワイドショーのようなものですから、実際のお話を誇張したものから荒唐無稽なお話まで、それこそ何でもあり!の世界です。そうすると、エピソードが盛りだくさん過ぎたり、過去の時代の人にしかわからない部分(=現代人の感覚では理解しにくい事情など)がストーりィを複雑でわかりにくい状態にしてしまう場合があります。ここを、思い切ってスタイリッシュにかつドラマチックに再構成してあったのです。
どちらの公演も想像以上の素晴しいものでして、参加されている役者さんや裏方さん(特に大道具さんは場面転換に大変ご苦労なさったのでは・・・)の力が一体となった、素晴らしい華のある舞台でした!!公演中に、愛之助丈のプライベートがマスコミに取り上げられていましたが、舞台の上での芸道に邁進している姿を見れば、相手の方に誠実な姿勢で対応されているお人柄がわかるというもの・・・贔屓の役者だからというのではなく・・・うっっ、話が少しそれてきましたね・・・。
とにかく、『総合芸術』としての「歌舞伎」は私を魅了して止みません。そしてまた、「イ・サン」や「茶母」というドラマもまた『総合芸術』としての完成度が高く、私の心を捕らえて離さないのです。